細川成之奉行人飯尾常連奉書写(『戦国遺文 三好氏編』2号)
【原文】細川成之奉行人飯尾常連奉書写(『後藤捷一氏所蔵文書』)
阿州三郡段銭内参貫文、可被渡南陽院殿御使由也、仍執達如件、
文明元
七月十一日 常連
三好式部少輔殿
片穂常陸入道殿
逸見豊後入道殿
【読み下し】
阿州三郡段銭のうち三貫文、南陽院殿御使に渡さるべき由なり、よって執達件の如し、
【現代語訳】
阿波国三郡(三好・美馬・麻植郡)の段銭のうち三貫文は、南陽院殿(淡路守護・細川成春)の御使者にお渡しください、ということです。よって通達することは以上の通りです。
文明元年(一四六九年)
七月十一日 (飯尾)常連
三好式部少輔殿
片穂常陸入道殿
逸見豊後入道殿
【コメント】
阿波守護・細川成之によって阿波国(徳島県)に賦課された段銭のうち三貫文を、南陽院殿(=淡路守護・細川成春)の使者に渡すように、三好式部少輔たち三名に伝達した文書です。
宛所の三好・片穂・逸見の三名は、阿波国三郡の郡代であったようです。
彼ら三名が、段銭徴収を担っていたものと思われます。
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